4/26 デジスコへの道
今回ひょんな偶然からデジスコシステムが誕生しました。おぃおぃ本当に偶然かよ?というつっこみは無しね(笑)。なぜこのシステムが偶然(しつこいぞ!)誕生したのかについてお話ししましょう。
プロローグ 私が常用している双眼鏡はLEICAの8x20BCAです。もともと我が家にはNikonの双眼鏡があったのですが*1、普段のスタイルはD1Hでの撮影がメインですので重量的な負担を軽くする意味と奥さんと取り合いになることを避けるためにLEICAの8x20BCAを購入しました*2。 大口径双眼鏡への憧れ LEICAの8x20BCAはコンパクトサイズの双眼鏡ですが、普段の使用では見え味を含めて満足いくものでした。ただ、オフ会や探鳥会に参加して皆さんの口径の大きい立派な双眼鏡を覗かせてもらう度に、日暮れ時の見え方の違いが気になるようになったこと。また少し遠くの対象物を観察する際にもう少し大きく見たいという気持ちが強くなったこと*3から、コンパクトサイズではなく本格的な双眼鏡が欲しいと思うようになってきました*4。先立つものがない中で物欲というものは日に日に募っていくものでして、協栄産業のアウトレットコーナーをチェックする日々を過ごしていました*5。 スワロに落ちる? で、軍資金もぼちぼちと貯まり、だんだんと狙いがLEICAの10x42BNに絞れてきたある日の夕方*6に協栄産業を訪れることにしたのです。だっていくら品質の確かなLEICAの双眼鏡とは言っても一度も覗くことなく通販は出来ませんから(笑)*7。 初めて行く協栄産業はうっかり立ち入ると出にくい巾着構造で所狭しと望遠鏡が並んでいて(@国王さま)、入った瞬間にまた新たな沼にはまったような気が...そこで狙いのLEICAの10x42BNを覗かせてもらい心の中で「ウンウンやっぱりこれや」とつぶやく私の目にふとSwarovskiのEL10x42WBが飛び込んできました。 スワロの双眼鏡は王国のかたぴーさんに覗かせてもらったことがあるのですが、あのときもLEICAよりも見え味が良かったような気がしていたので確かめないわけにはいきません。スワロをショーケースから店員さんに出してもらい、手にとってまず感じたのはその軽いこと。 LEICAはずっしりとしていて重厚感にあふれているのですが、いかんせんフィールドで使用することを考えると軽さは最重要項目の一つです。カタログ上での差は100g程度なのですが、持ったときの絶妙なバランスもあってか数値以上の差に感じます。 そして恐る恐る覗いてみると、やっぱりというかしまったというかスワロの方が見え味がよいのです。なんと表現したらよいのか分かりませんが透明感があって、とてもきれいなガラス玉を覗いているように見えるんです。その瞬間、頭の中でスイッチがスワロに切り替わったのは言うまでもありません。どうにかその日はカードを出すのをこらえて家に帰ることにしました。 秒殺でスコープに その夜、私の頭の中をSwarovskiのEL10x42WBが占領しもう陥落寸前です。そのときふとその価格を考え気付いたのです。あれ?これってLEICAのスコープ買えるじゃん!(なぜか東京弁)。そうなんです。レモン社で購入した場合スコープ本体+接眼レンズがスワロの双眼鏡とほぼ一緒ということに気づいたのです。それまでスコープはもう一つ上の価格帯とばかり思っていたのですが、正規代理店品の双眼鏡と並行輸入品のスコープでその関係が崩れたのでした。 スコープの条件 その数時間後スコープについて色々と調査をした結果、スコープに求めるのは次の三点。 3についてはどうやらある特定のデジカメとスコープの組み合わせで、デジカメのズーム全域でケラレ無しを実現されている例がありました。しかしここで特定のというところがクセもので、デジカメはぱせり君のおかげでゲットしたE4300が偶然にもデジスコ向きであることが判明して一安心なのですが、スコープはNikonやVixenでの成功例はあるもののLEICAでは見つかりません*8。どうしてかLEICAの場合はE950やE990との組み合わせ例ばかりなんです。NikonにできてLEICAにできないわけがないという意味不明な根拠を基に、「分からへんのやったら試してみるしかないやん」と一気に購入することになってしまいました。LEICAは週末東京に行くついでに買うのでそれにあわせて周辺機器(?)の発注があわただしく始まりました*9。 そして購入、デジスコへチャレンジ とうとう週末がやってきてレモン社で無事に購入を済ませ*10、その夜セットアップ完了です。記念すべき最初のターゲットはもちろんぱせり君。部屋の中の一番反対側までスコープを持っていって覗いたのですが、ヒゲやまつ毛のどアップで何のことか分かりません(笑)。でもLEICA APO-TELEVID 77の見え味は最高です。 次にデジスコ。試しにNikonのスコープ用のF-CP885だけを購入して、接眼レンズに押し付けてケラレの確認テストです。やったー\(^o^)/LEICAでもズーム全域でケラレが発生しないようです。でも押し付け法だとテレ端でどうしても手ブレが発生してしまいます。そしてとうとう固定方法に頭を悩ますことになってしまいました。 固定方法に悩む 固定方法の理想は観察とデジスコの切り替えがスムーズで光軸が一発であうということにつきますが、協栄産業などで販売しているアダプターは取り外しがワンタッチというわけにはいかなさそうです。 LEICAの場合ズーム接眼での使用も考慮するとズームリングの構造上、接眼部のゴム製の目当ての部分で固定する必要があります。ゴムの部分に固定しようとする場合はゴムの弾力性を考えますとある程度締め付けて固定するような方法が必要となります。ここで目当てのゴムに固定する方法はカワセミ王国のAlcedo国王が実現されていますが、不器用な私にあれと同じものを作ることは困難であることが容易に予想できますので、もっと単純に目当てのゴムを外し径のぴったりと合ったアダプタを被せて固定することができないか?と考えるようになりました。 アダプタを制作 この場合F-CP885の内径部分はねじが切ってあるので、それをただ被せるにはちょっと不安でもあり、Nikonのスコープ用アダプタFSAのFSA3だけを組み合わせて使うことにします。
あとはFSA3の内径と目当てのゴムを外した接眼レンズの間を埋めるものを探すだけです。でもあちこちのホームセンターをノギス片手に探し回りましたがちょうど良いものはなかなか見つかりません。そこで思い切ってというか力業ですが、仕事のつてに頼み込んで樹脂を切削してアダプタを制作することにしました。これがそのアダプタです。 何のことはない只のリングなのですが内径と外径をぴったりと合わせることでアイカップと一体化を実現しました。 さらに黒色の材料を採用した効果もあって見た目にも純正パーツのようです。外見はさておきその使用感ですが、次のように申し分ないものになり、私のつよ〜い見方になるでしょう。
LEICA APO-TELEVID 77最高!一生大切に使い倒します。 |
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