彼は突然やってきました。

ある日の夜、彼から一本の電話が。なになにご夫妻で鳥見の遠征で某所にいるらしいのだが、明日の帰りに我が家の近くを通るので寄って頂けるという。明日を楽しみに待てと。「帰り道？」少々引っ掛かる言葉だ。次の日、散らかった我が家の片付けに追われる奥さんとデジスコ（改）のテストと称してサボる私(^^ゞ。刻一刻とその時間は近づき、そしてその時はきた。

車から降り立つ彼。右手には彼の武器であるＣ社のデジ眼。それと左手には「ばいお」と書かれた謎の物体。ふと見ると車から降り立った彼女の手には佐藤錦。そしてそれを「ぱせり君にね」といいながらやさしく差し出す。う〜ん用意周到だ。今思うと、もうここから戦いは始まっていたのだ。家に上がるとお茶に口も付けずに「ばいお」を取り出し、二人でなにやら始めたかと思うと、ほらと「ばいお」の液晶画面を私の目の前に差し出しました。

なんと、そこには真っ赤な鳥が！！

今まで見たことがないぐらい鮮明で細部の質感まで見事に捉えられています。ばばんとどアップで映し出されていることに目を奪われがちですが、どこかのスタジオで撮影したのでは？と疑われる程の素晴らしいポートレートの数々です（←これホント）。この期におよんでも、私はまだ彼らの謀略に気付いていませんでした。でも、写真やムービーをひととおり見せて頂いた後、週間天気予報を見て「晴れだ！」と叫んで我に返った瞬間、気付いてしまったのです。

「暗黒面〜Dark Side」に堕ちたことを（爆）。

シスは常に二人で行動しているんだったぁ。彼らの車の中にいるかわいいオカメ達はクローン・トルーパー？ということはチャンプ君はスターデストロイヤーだったのかぁ。するとオカメ大王と思っていた彼は実は暗黒卿だったのかぁ〜。王国のパダワン（私のことね）ごときに敵う相手ではありません。

＊当然ですけど、badaさんと香辛料さんはとてもいい人で、かわいいオカメ達には何の罪もありません。m(_ _)m

そんなbadaさんから「フォースのあらんことを！」と送り出されて、今回はるばる遠征となりました。準備期間は１週間。お決まりの野宿スタイルなので特にばたばたする事はないので、長距離の夜間ドライブの足かせにならないよう規則正しい生活を心掛けて１週間を過ごしました(^^

結局睡魔に負けて途中のSAで少し仮眠したので現地に着いたのが既に夜が明けた5時過ぎ。着いてからさらに仮眠して7時起きです。湯を沸かしてポットに入れたりと朝食の準備をしてからポイントに行くと既に一人の方が待っておられます。ご挨拶をすませて早速情報を教えて頂くと今朝は6時頃に一回来たとのことで、期待が膨らみます。機材のセットアップや食事をしながら待つこと暫し、9時頃になってようやくお目見えです。

念願のキョロちゃん（アカショウビン）です。今シーズン、キョロちゃんを求めて遠征を繰り返していたのですが、ずっと振られっぱなしだったので感激もひとしおですね。苦労しながら何か硬いものを食べているように見えたのですが、少し遠いのと背景がごちゃごちゃしているのとでよく分かりませんでした。食べ終えてから数回ダイブした後どこかへ行っちゃいました。え？ダイブ？だってσ(＾＾)は留まりもの専門ですから！！その後昼間で待ちましたが、午前中はその１回きりでしたので午後から別のポイントに移ることにしました。

ポイントを移動して昼食のカップ麺をすすりながら今度は一人で待ちます。オシドリの雛が親の後にくっついて泳いでいるのを見ていたその時、目の前を何かが横切って目の前の枝に留まりました。ただ幹がじゃまをしてこちらから死角になっています。

なんだろうと少し移動して見てみると、なんとキョロちゃんです。しかも今度はかなり近い！！急いでカップ麺をカメラに持ち替えそろりとレンズを向けて後は至福の連写です（笑）。ひととおり撮影して、今度はデジスコに換装します。まずスコープ単体で覗いてみて「うほ、かわいい」キョロちゃんに魂を吸い取られてだんだんダークサイドに堕ちていくのが分かります。

本能に身を任せてE7900をセットしデジスコで撮影開始です。キョロちゃんもなんだかすっかりくつろぎモードで羽繕いをし始め、あまりこちらのことを意識していない様子です。その後はずっと近くの枝を少しずつ移動しながら日が暮れるまでたっぷりと遊んでくれました。暗くなったので引き上げようとしたら、帰り道の枝に留まっていて無用に近づくと気の毒なのでキョロちゃんが引き上げるまで待ってしまう程でした。

すっかり日が暮れたあと、お風呂やお楽しみの食事の後、心地よい疲れの中で就寝しましたとさ。